解約返戻金ってなに!?
本来、死亡保険は長期間継続していくものなのですが、加入期間中にライフスタイルの変化があったり、他の保険会社の商品に変更するなどの理由で解約を考えることもおこり得ます。
そして、生命保険を解約した場合は、保険会社が契約者に対してお金を返還することがあります。
これを「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」と呼んでいます。
解約返戻金はどんな死亡保険でも受け取れるものではなく、保険商品によって受け取れるものと受け取れないものがあります。
一般的に、解約返戻金の計算方法は以下の通りになります。
「契約者が払い込んだ保険料−解約控除=解約返戻金」
ここで注意していただきたいのは、解約返戻金というのは、払い込んだ保険料が全額戻ることはないということです。
さらに、死亡保険の種類によっては、解約返戻金がゼロというものがあることも知っておく必要があるでしょう。
解約返戻金はどんな死亡保険でももらえるの?!
解約返戻金は、どんな死亡保険でも受け取れるわけではなく、保険種類によって異なります。
従来の解約返戻金の設定に加え、最近では低解約返戻金型や、無解約返戻金型が主流となる死亡保険がとても多い傾向があります。
なかでも、終身保険や学資保険に多くみられる「低解約返戻金型」は、保険料払込期間中の解約返戻金を従来の70%程度に抑えることで、月々の保険料を割安にできる人気商品となっています。
そのため、定期保険や収入保障保険、医療保険などは先ほどの「低解約返戻金型」または「無解約返戻金型」が主流となります。
「無解約返戻金型」とは、解約返戻金が1円もない掛け捨てタイプです。
一方で、個人年金や養老保険などの貯蓄性の死亡保険は、解約返戻金が払い込み保険料を上回るものもあります。
まずは、ご自身が加入している生命保険に解約返戻金はあるのかを確認されることをおすすめします。
これから死亡保険に加入する方は万が一解約したときには解約返戻金がいくらくらい受け取れるのかは、把握しておくことが大切です。
解約返戻金を受け取ったら税金がかかるの?!
解約するときに、解約返戻金には税金がかかるのか?ということを心配されている方が多くみられます。
まず、解約返戻金は、所得税の一時所得とみなされます。
一時所得の計算方法は、以下の通りです。
一時所得の金額= 解約返戻金-払込保険料合計額-50万円×1/2
ということは、払い込んだ保険料の合計額よりも解約返戻金が少ないケースや、受け取る解約返戻金が50万円を超えないケースの場合は、税金はかからないということになります。
したがって、受け取る解約返戻金に税金が掛かることはほとんどないということになります。
しかし、20年以上前の利率がとてもいい時代の貯蓄性の死亡保険に加入しているかたの解約返戻金は、払い込んだ保険料をかなり上回るケースがあるので注意しましょう。
死亡保険に加入するときには、もしものために解約返戻金がある保険商品なのかくらいは把握しておくことが大切です。
複数の保険会社の資料を請求してみるか、保険の無料相談を利用して専門のFPに相談してみるのもおすすめします。