死亡保険の配当金
死亡保険の配当金というのは、保険会社が事業を行う上で発生した余ったお金(剰余金)を死亡保険の契約者に還元するお金のことをいいます。
保険会社が保険料を決めるときには、まず、過去の死亡率や今後考えられる年齢ごとの死亡率、保険会社の事業を運営していくための費用などの様々なことをもとに保障額に応じた保険料を決めます。
そして、今の経済の状況から予測される一定の利率(予定利率)を見込んでその利率分を割り引いたあと保険料が決定します。
ですから、①予定していた死亡率が実際の死亡率よりも少なかったり、②事業の運営費が予定より少なく済んだ場合、③経済情勢が向上、④予定していた予定利率より利回りが高く運用ができたかったときなどにより、余ったお金(剰余金)が発生したら、保険会社から契約者に分配してお金が支払われる仕組み(配当金)となっています。
死亡保険には配当金ありと死亡配当金なしがある
配当金というのは、死亡保険の商品すべてに配当金がもらえるわけではなく、配当がもらえる有配当タイプの死亡保険、配当がもらえない無配当タイプの死亡保険があります。
有配当タイプの死亡保険は、予定利率や、予定死亡率、予定事業費率の3つをもとに配当金が計算される「3利源配当型」と、利差益をもとに配当金が計算される「利差配当型」に分けられます。
有配当保険の3利源配当型は、利差配当、死差配当、費差配当の3つの配当が支払われます。
有配当保険の利差配当型は、利差配当からのみ配当が支払われます。
どちらも保険料を設定するときには配当部分を含まれているので、有配当保険というのは無配当保険と比べると保険料は割高となります。一方で、無配当保険は配当金が支払われないタイプなので、保険料を設定するときに予定利率や予定死亡率、予定事業費率がなるべく差が出ないように設定することで安い保険料を実現できます。
配当金ありと配当金なしはどっちがお得?
配当金というは、剰余金が生じたときに契約者に支払われるものですが、保険料には配当部分が含まれているので有配当保険の配当は保険料の事後精算のようなものなのです。
しかし、配当は実際の運用収益が予定収益よりも下回った場合は剰余金が発生しないため、配当が支払われない場合があります。
つまり、経済状況は情勢によって左右されるため、配当は毎年必ずもらえるものではありません。
景気がいいときには有配当の死亡保険がお得ですが、現在のように景気が低迷している時期は無配当の生命保険がお得と言えるでしょう。
配当金があるからお得とはいうことではありませんし、また、配当金がないから損ということでもありませんので、まずは色々な保険会社の資料を請求し、配当金の部分も検討してみることをおすすめします。
保険の無料相談を利用するとプロのFPが配当金についてもしっかり教えてくれますので配当金ついても詳しく理解することが可能です。